ニュージーランド旅行の自由度をいちばん上げてくれるのが、レンタカーです。都市の外に出ると公共交通機関は限られ、湖や山、小さな町をめぐる旅は車があってこそ。日本と同じ左側通行なので、日本人にとっては運転しやすい国でもあります。
この記事では、ニュージーランドでレンタカーを借りるときに必要な免許証の準備から、レンタカー会社の選び方、料金を左右するポイント、保険、空港での借り方と返却、北島と南島を渡るフェリーの扱いまで、予約の前に知っておきたい情報をまとめました(2026年9月時点)。
ニュージーランド旅行にレンタカーが向いている理由
- 観光の見どころが街の外にある:テカポ湖、マウント・クック、ミルフォード・サウンドへの道など、ニュージーランドの人気の景色の多くは都市から離れた場所にあります。
- バスの便が少ない:都市と都市を結ぶ長距離バスはありますが、本数が少なく、途中の展望台や小さな町には止まりません。
- 自分のペースで動ける:天気がいい日に予定を変えたり、気に入った場所で長く過ごしたりできるのは、車のドライブ旅ならではです。
- 日本と同じ左側通行:ハンドルも右側なので、日本で運転している人なら感覚の違いは小さめです。
日本の運転免許証で運転するために必要なもの
ニュージーランドでは、日本の運転免許証に次のどちらかを組み合わせれば運転できます。
- 国際運転免許証(国外運転免許証):住んでいる都道府県の運転免許センターなどで発行できます。日本の国外運転免許証は発行日から1年間有効です。
- NZTA(ニュージーランド運輸局)が認めた英訳:国際運転免許証の代わりに、認定を受けた翻訳会社が作った英訳を使う方法もあります。
どちらの場合も、運転中は日本の運転免許証の原本と一緒に持ち歩く必要があります。レンタカーの受付でも両方を見せるので、コピーではなく原本を用意してください。
2026年11月から、海外の免許で運転できる期間が短くなります。現在は最後に入国した日から最長18か月ですが、NZTAの案内では、2026年11月1日から12か月に短縮されます。旅行なら影響はありませんが、ワーホリや留学で長く滞在する人は注意が必要です。交通ルールの細かい違いはニュージーランドの交通ルール完全ガイドで詳しく解説しています。
ニュージーランドのレンタカー会社の選び方
ニュージーランドのレンタカー会社は、大きく2つに分けられます。
- 大手の国際的なレンタカー会社:Hertz、Avis、Budget、Europcarなど。オークランド空港やクライストチャーチ空港、クイーンズタウン空港のターミナル内に窓口があり、車両も新しめです。日本語で予約できるサイトを用意している会社もあります。
- ニュージーランドの地元のレンタカー会社:Apex、GO Rentals、Omegaなど。空港の外に営業所があり、送迎のシャトルサービスを利用して移動する形が多い一方、料金は大手より安めに設定されていることがよくあります。
どこで借りるか迷ったら、まずは比較サイトで同じ日程・同じ車種の料金を検索し、条件(保険、走行距離の制限、乗り捨ての料金)まで見比べてから、レンタカー会社の公式サイトでも価格を確認するのが確実です。夏のハイシーズンは車両が足りなくなるので、旅行の計画が決まったら早めの予約をおすすめします。
レンタカーの料金を左右する5つのポイント
- 季節:ニュージーランドの夏(12〜2月)とスキーシーズン(7〜8月)は料金が上がり、人気の車両から埋まっていきます。
- 車種:車種の選択でも料金は大きく変わります。小型車がいちばんお得で、SUVや大人数向けの車は高くなります。山道や砂利道を走る予定がなければ、小型〜中型で十分です。
- 乗り捨て(ワンウェイ):借りた場所と違う場所に返却すると、乗り捨ての料金が発生することがあります。特に北島と南島をまたぐと高くなりがちです。
- 保険の内容:基本の料金に含まれる保険は免責額が高く、免責額を下げる追加の保険を付けると1日あたりの料金が上がります(次の章で解説)。
- ドライバーの年齢と人数:借りられる年齢の下限や、25歳未満の追加料金はレンタカー会社によって違います。運転する人を追加するときも料金がかかることがあります。
ガソリン代の目安
レンタル料とは別に、ガソリン代もかかります。2026年はガソリンが大きく値上がりしていて、全国平均で1リットルあたり約NZ$3.06(約275円・2026年9月上旬、ビジネス・イノベーション・雇用省の集計)、前年より+17.9%です。
たとえば燃費がリッター約14km(100kmあたり7リットル)の車で1,000km走ると、ガソリンは約70リットル、NZ$210前後(約1.9万円)になります。南島を一周すると2,000km以上走ることも珍しくないので、予算に入れておきましょう。
レンタカーの保険と免責額
ニュージーランドのレンタカーには基本の保険が付いていますが、事故を起こしたときに自分で払う上限額(免責額)が数千NZドルと高めに設定されていることが多いです。
- 免責額を下げる追加の保険:1日ごとの料金を払って追加の保険に加入すると、免責額を下げたり、ゼロにしたりすることも可能です。慣れない道を長く走るなら、付けておくと安心です。
- 補償されない場合を確認する:砂利道(未舗装路)での損傷や、レンタカー会社が走行を禁止している道路での事故は、保険の対象外になることがあります。契約書で走れない道路を確認しておきましょう。
- クレジットカードの補償:カードによってはレンタカーの補償が付いていますが、対象になる条件や金額はカードごとに違います。事前に内容を確認してください。
- ケガはACC、車の損害は保険:ニュージーランドでは、事故によるケガの治療は旅行者も国の事故補償制度(ACC)の対象になります。ただし車の損害や相手への賠償は対象外なので、そこはレンタカーの保険でカバーします。
旅行保険とACCの関係はニュージーランドのワーホリ・旅行保険の記事で詳しく解説しています。
空港でレンタカーを借りる・返却するときの流れ
日本からの旅行では、オークランド空港やクライストチャーチ空港、クイーンズタウン空港で車を受け取る人が多いです。
- カウンターで手続き:予約番号、日本の運転免許証、国際運転免許証(または英訳)、クレジットカードを見せます。多くの場合、デポジット(保証金)の確保のためにクレジットカードが必要です。
- 車両の状態を確認:出発前に、傷やへこみを担当スタッフと一緒に確認し、スマホで写真を撮っておきましょう。返却のときのトラブルを防げます。
- 燃料のルールを確認:満タンで借りて満タンで返す方式が一般的です。返却の前に空港の近くでガソリンを入れておきます。
- 返却:指定の場所に車を停め、鍵を返します。返却の時間に余裕を持たせておくと、フライトに焦らずに済みます。
北島と南島を渡るとき:フェリーと車の乗り換え
北島のウェリントンと南島のピクトンの間は、フェリーで約3時間半の船旅です。レンタカーで両方の島をまわる場合は、会社によって扱いが分かれます。
- 車を乗り換える方式:大手のレンタカー会社の多くは、車をフェリーに載せることを認めていません。ウェリントンのフェリーターミナルで車を返し、人だけフェリーに乗って、ピクトンで同じ会社の別の車を受け取ります。
- 車ごとフェリーに乗る方式:一部の地元のレンタカー会社では、同じ車のままフェリーに乗れます。荷物を積み替えなくていいのが利点です。
どちらの方式かは予約の前に確認しましょう。フェリーの予約は、レンタカーとは別に自分で手配するのが一般的です。
知っておきたい運転の注意点
- 一車線の橋:地方には、片側ずつ交互に渡る一車線の橋がたくさんあります。標識で優先の向きを確認し、対向車がいたら待ちましょう。
- 距離と時間の感覚:地図上では近く見えても、山道や曲がりくねった道が多く、思ったより時間がかかります。休憩を取りながら、1日の運転時間に余裕を持った計画にしてください。
- 有料道路:オークランドの北とタウランガの近くに有料道路があります。料金所はなく、通ったあとで払う方式です。通行から5日以内にNZTAのサイトで車のナンバーを入力して払えば、追加の料金はかかりません。払わないとレンタカー会社に請求が行き、手数料が上乗せされることがあります。
- 冬の山道:冬はスキー場への道や峠でチェーンが必要になることがあります。チェーンを提供しているか、予約のときに確認しておきましょう。
- 電波の届かない道:地方では携帯の電波が届かない区間が長く続きます。出発前にオフラインの地図をダウンロードしておくと安心です。
ニュージーランドのレンタカーでよくある質問
Q. 日本の運転免許証だけで運転できますか?
できません。日本の免許証は英語ではないので、国際運転免許証か、NZTAが認めた英訳が必要です。
Q. レンタカーとキャンピングカー、どちらがいいですか?
宿を予約しながら動くならレンタカー、宿泊と移動をまとめたいならキャンピングカーが向いています。費用の相場はキャンピングカーのレンタル費用の記事を参考にしてください。
Q. 予約はいつまでにすればいいですか?
夏休みや年末年始、スキーシーズンに旅行するなら、日程が決まった時点での予約が安心です。無料でキャンセルできるプランを選んでおけば、予定が変わっても対応できます。
まとめ
ニュージーランドのレンタカーは、日本の運転免許証と国際運転免許証(またはNZTA認定の英訳)があれば借りられ、左側通行なので日本人には運転しやすい国です。予約のときは料金だけでなく、保険の免責額、乗り捨ての料金、フェリーでの扱いまで確認しましょう。2026年はガソリン代が上がっているので、燃料費も予算に入れておくと安心です。
※本記事の情報は2026年9月時点のものです。免許の条件や料金、レンタカー会社の規定は変わることがあるので、最新の情報はNZTA(ニュージーランド運輸局)や各社の公式サイトでご確認ください。
